カッパ室長です。
今回は少年マガジンエッジにて連載中の『江戸前エルフ』第9巻の見どころ紹介と感想を書かせていただきます。
YouTube“日活アニメチャンネル”より
『江戸前エルフ』第8巻の紹介記事はこちら↓↓
『江戸前エルフ』
著者:樋口彰彦
ウチの神社の神様がエルフだったはなし③ pic.twitter.com/aPAJmi3oF5
— 樋口彰彦 (@higuchi_akihiko) October 15, 2020
第9巻の見どころ(ネタバレ注意)
パンニャ様渡御!!
仙台から円耳神社祭神『円耳毘売命』であるパンニャ(本名:パンニャバラ・ジャマル・バララバジャラ)がやってきた。
彼女が東京にきた理由の一つに出版社での打ち合わせがあった。
パンニャは趣味で書いている小説をネットに上げていて、それが今回本となり小説家デビューすることになったのだ。
パンニャが書いている小説のタイトルは『独眼竜エルフのグルメ漫遊記~藩を追放された不老不死のオレは世界各地で美味い物に巡り合います~』といい、実はエルダの大好きな作品だった。
パンニャよりも先に黙って東京に来ていた小椿木つとめだったが、あっさりとパンニャに見つかってしまう。
巫女になりたいつとめだが、パンニャは一切認めようとしない。
そしてエルダと二人っきりになったパンニャはエルダに「円耳神社を畳もうと思っているんだ」と打ち明けるのであった。
感想
今回はパンニャ様がやってくるお話や、エルダがゲームについて熱く語るお話、みんなで百物語をやるお話などが描かれました。
まずはパンニャ様のお話から。
パンニャは伊達政宗に召喚されたエルフ。
円耳毘売命の「円」は耳が丸いわけではなく、丸メガネの「円」のことみたいです。
つとめちゃんが羽織っていた特攻服にも丸メガネのエルフの絵が描いてありましたね。
しかもこのメガネ、「伊達メガネ」でした。
ただメガネキャラを出すだけでなく、伊達政宗が由来である伊達メガネを使用するなんて凄いですね。
知的で大人っぽくて今までのエルフの中で一番まともかと思われましたが、素のパンニャはヤンキーみたいなキャラでした。
つとめちゃんがヤンキーみたいな見た目だったのはこのせいだったようです。
ここに登場するエルフみんな個性的過ぎますね。
そんなパンニャはがなろう系の小説を書いてるのも面白かったし、エルダがそのファンだったのにも笑いました。
つとめちゃんもただの田舎のヤンキーかと思ったけど、本当は可愛いお嬢様だったのも意外で良かったです。
パンニャがつとめちゃんを巫女にしないのは、もう巫女が亡くなるのを見たくなかったからでした。
祀られても何も救うことができない無力さが辛かったんでしょうね。
その話を聞いてエルダが自分の今までの巫女との思い出を語り、「私達はなにも救えないよ。だけど、私達は誰も忘れない。そうだろ?」というセリフにとてもグッときました。
エルダのたまーに見せるこういう感動的なシーンは本当に良いですね。
次にエルダが新作ゲームのために有給をとるお話。
そしてその新作ゲームのタイトルが「ゼンさんの伝統」。完璧に「ゼ〇ダの伝説」ですね。
ネットを見るとネタバレに遭遇してしまうから、自作で攻略本を作るあたりがガチ勢ぽくてかなり好印象です。
そんな話からもしっかり江戸の話につなげていくのも面白かったです。
『初物』の話で『初鰹』が1本1両(10万円)だったのには驚きです。
百物語はエルダ、小糸、小柚子、そしてコマちゃんの4人で開催。
蠟燭がないから代わりにクリスマスツリー用の電飾を使ってて怖さが皆無、むしろハッピーな雰囲気でした。
そしてそれぞれの怪談も怖さのベクトルが違ってて全然怖くなかったです。
エルダのレンタルDVDの話、アレって結局返却したのか気になりますね。
最後に小糸の学校の文化祭のお話。
小糸たちは文化祭でゾンビ喫茶をすることに。
エルダがゾンビが苦手でゾンビメイクをした小糸や小柚子を見るたびに気絶してるのが可愛かったです。
そして今回小柚子のおかげで引きこもりのエルダが小糸の学校へ行くことになりました。
これまで特別な行事か、もんじゃ焼き屋や回転寿司などでしか外出しなかったエルダが出歩くなんて大きな成長ですね。
しかし、文化祭に来たエルダは小柚子とはぐれて迷子になってしまいます。
はたしてエルダはこのピンチをどう切り抜けるのか。
第10巻が楽しみです。
単行本第10巻は2024年秋頃発売予定です。
おわり