こんにちは、こんばんは!
カッパ室長です。
今回は少年マガジンエッジにて連載中の『江戸前エルフ』第5巻の見どころを紹介していきます。
※ネタバレを含むのでご注意ください。
『江戸前エルフ』第4巻の紹介記事はこちら↓↓
『江戸前エルフ』
著者:樋口彰彦
ウチの神社の神様がエルフだったはなし③ pic.twitter.com/aPAJmi3oF5
— 樋口彰彦 (@higuchi_akihiko) October 15, 2020
第5巻の見どころ(ネタバレ注意)
弓耳祭
弓耳祭。
海の平安を願う高耳神社のお祭りで、なかでも隅田川の船上で執り行われる御弓神事はその年の漁りの豊凶を占うとされる重要な神事とされている。
「射手が破魔矢を3回放ち、的に近いほど豊漁、的から外れればドンマイってかんじ」だとエルダは小糸に説明をする。
射手は弓道の達人でもある小糸の祖父が担当するはずだったのだが、直前で怪我をしてしまい、急遽小糸が射手役を担当することになってしまった。
必死に練習をするが弓道を習ってこなかった小糸ではまったく的に当てることができず、なぜかエルダのほうに飛んでいってしまう。
エルダは本番でヘッドショットされてしまうのではないかと青ざめるのであった。
そして祭当日。
小糸、エルダはそれぞれ船に乗り、御弓神事が始まった。
みんなが見守るなか、一射目、二射目はエルダの顔の横をかすめ、的からは外れてしまう。
そして最後の一射。
小糸は自分では的にすら当たらないため、せめてエルダに当たらないようわざと遠くに矢を放つ。
涙ぐむ小糸の顔を見たエルダは小さくため息を吐き、放たれた矢に向かって船から飛び出すのであった。
「まったく しかたないな…」
名探偵コマちゃん
ある日のこと、小糸と桜庭高麗(コマちゃん)がエルダのもとを訪れると、エルダはふたりに「泥棒に入られたかもしれない」と慌てながら話してきた。
驚いた二人は何か無くなってるのか!?とエルダに訊ねると、
「HG1/144機動武士ゴンゲム35thリミテッドクリアカラーバージョンが無くなってるんだよおおおおぉおぉ~!!」と青ざめた顔で答えるのであった。
警察を呼ぼうとするエルダに小糸は「プラモだけ盗む泥棒なんていないでしょ」とあまり大事にしないようエルダをなだめる。
そんなとき、コマちゃんが突然「探偵を呼ぼう」と言い出し、その場をくる~と回って名探偵コマちゃんへと変身し、事件を解決するため行動を開始するのであった。
「名探偵コマちゃんが真犯人を探し出してやるぜ!
今日ヒマだしな!!!」
感想
今回もエルダと小糸たちのドタバタな日常が描かれていて、とても面白かったです。
まず最初は弓耳祭のお話。
射手役になってしまった小糸ですが、まったく的に当たらずなぜかエルダの頭のほうへばかり飛んでいってしまいます。
今回はエルダが川に飛び込みながら矢を的に当てましたが、エルダの頭のところに的を構えてれば自然と当たってたんじゃないのかな?って思っちゃいました。
あばばばばと溺れるエルダも可愛くて最高でした。
このお話では小糸のために川にまで飛び込むエルダの優しさが描かれていてほっこりした気持ちになれました。
あと的に書かれていた『甲・乙・ドンマイ』っていうのが面白いですね。
『これは勝負事にあらず 当たり外れも甲乙なし ドンマイドンマイ』という意味らしいです。
高耳神社って御朱印にも『日々ドンマイ』って書いてあるし、ドンマイ推しな神社なんですかね?
そして今回も様々な江戸時代の知識を楽しく知ることができました。
砂糖に味つけして白玉を入れた甘い水を売る『冷や水売り』や『鯛中鯛』という骨が『めでたい鯛の中でさらにめでたい形』だと江戸の頃から福を呼ぶ縁起物だということなど。
ほかにも、家紋によくある桐紋は日本を代表する伝統的な紋だということ、家康公の三つ葉葵の家紋は生命力の強い雑草をモチーフにしていたことや、加賀梅鉢は菅原道真公にまつわる梅をモチーフにしていたなど知っとくとちょっと偉くなった気分になれる豆知識がたくさんありましたね。
名探偵コマちゃんのお話やエルダと小糸が撤下神饌のクッキーを食べるお話など、何気ない日常パートもとても可愛く面白かったです。
ヒマだからという理由で探偵から裁判の流れはゆるくて良かったです。
第4巻の巻末にあったexでは大阪のヨルデと向日葵ちゃんのお話でしたが、今回第5巻では金沢のハイラといすずちゃんのお話が描かれていました。
相変わらずハイラは博打クズだったし、そんなハイラが大好きないすずちゃんも可愛かった!
彼女たちのちょっとした日常を知ることができてとても面白かったです。
そして巻末附録には高耳神社、廣耳神社、麗耳神社の御朱印がありました。
書かれている文字が斬新すぎてかなりユニークな御朱印?です。
ぜひ単行本を買って見てみてください!
第5巻では高耳神社に赤ちゃんが来襲したところでお話が終わっています。
はたしてエルダたちは預かった赤ちゃんのお世話ができるのか!?
続きが楽しみです。
第6巻は令和4年初夏頃発売予定です。
おわり