カッパ室長です。
今回はwebアクションにて連載中の漫画 アクションコミックス『石神戦記』第5巻の見どころ紹介や感想を書かせていただきます。
※ネタバレを含むのでご注意ください。
第4巻の記事はこちら↓↓
YouTube“双葉社公式コミックチャンネル”より
『石神戦記』
著者:古日向いろは
第5巻の見どころ(ネタバレ注意)
反撃開始!!
連合軍の反転攻勢により、江波軍の本陣・関築城が包囲される中、「石化」したヤチホの復活を信じ江波軍は奮闘を続ける。
綿津見ウシオが高殿領の精鋭「目一箇の鷹」の隊長・シロと戦っていると、シロは突然余所見をして連合軍の兵に斬りかかる。
実はそれは高殿領の鎧を着ていた宇迦乃イサザだった。
イサザたちは高殿領の鎧を着ることで上手く紛れ込みながら戦場に戻ってきたのだ。
イサザはそのまま主郭へと走り、ヤチホとの合流を果たす。
そして「石化」から復活を遂げたヤチホとともに戦の最前線へと向かい、因縁の相手「目一箇の鷹」との再戦を始めるのであった。
『石神戦記』第5巻 P56より仮面の者
敵軍は総崩れし、残りは総大将ヒイラギを討つのみ。
イサザとヤチホはこの戦いに決着をつけるため、逃亡したヒイラギを追う。
しかし彼らの行く手を阻むのは高殿領の使者である仮面の者。
石の民であるヤチホに剣は効かないはずなのに、仮面の男の剣はなぜかヤチホの体を斬ることができた。
ヤチホは自身の手を犠牲にしながらもイサザと連携して仮面の男に一撃を加えることに成功する。
そしてイサザは攻撃を当てた感触で仮面の男が石の民ではないことに気づく。
すると仮面の男は「ご推察の通り 俺は常人だー… お前と同じ」と言って仮面を取り…
感想
第5巻は「故郷奪還編」も最終局面を迎え、イサザたちが反撃を開始します。
まず最初の見どころはヤチホの復活ですね。
石化してしまったヤチホはイサザが近づいても元の姿には戻りませんでした。
そんなヤチホの手にイサザの涙が落ち、そしてイサザがヤチホに口づけをしたことでヤチホは石化から復活を遂げます。
涙と口づけ、これはもうお姫様の呪いを解く鉄板中の鉄板ですよね。
ヤチホが復活してからの江波軍の反撃がまた凄まじい。
石の民一人いるだけでこんなにも戦況が変わってしまうなんて。
今はヤチホ一人だけですが、今後他の石の民が戦いに加わり始めたらどうなってしまうのか恐ろしいですね。
また今回の戦いでイサザもかなり成長を遂げていました。
ヤチホと離れていた短い期間にイサザはヤチホに守られる存在から共に戦う存在になろうと覚悟を決め、戦うことに躊躇がなくなっているように見えました。
二人の背中を任せ合う姿、これぞパートナーって感じで最高でしたね。
『石神戦記』第5巻 P46,47より
そして「目一箇の鷹」との戦いへ。
イサザとヤチホは「目一箇の鷹」の隊長・シロと副長・アオと再戦します。
残りの兵の多くはナギが受け持っていましたが、普通に戦えているナギ強すぎません?
アオは石の民対策として「斬れぬなら刀身の重みで叩き斬る」と言って大剣を出してくるのがカッコ良かったです。
シロも弱点であるイサザをしっかり狙うあたり殺意満々で良いですね。
でもイサザも自分が狙われることを予想し、それを逆手に取って罠を仕掛けるとか頭が良すぎます。
石の腕もちゃんと円錐状のドリルみたいな武器っぽくなってたし、どんどん石繰りが上手くなってますね。
今回の戦いで彼らに勝利しましたが、アオがシロを庇ったせいで二人とも生き残っています。
二人は戦の後は逃げたのか、それとも江波軍に捕まったのかが気になります。
捕まっているのなら、もしかしたら今後仲間として一緒に戦う展開もあるかもしれませんね。
今回の戦の影のMVP、それは綿津見ミナトでした。
ミナトは戦場を離れ船に乗って逃げ出したと言われていましたが、彼は私財をつぎ込み密かに雇った屈強な船乗りたちと共に連合軍に捕らわれていた人質を救出していました。
そのおかげでヒイラギに従うしかなかった瑞穂領の兵たちが離反して形勢逆転することができたのです。
ミナトは味方からも怪しまれていましたが、やはり良い人でしたね。
ずっと怪しまれるようなシーンが描かれてきたのは、ここでミナトの株をぐーんと上げるためだったようです。
目論み通り私の中でミナトの株が急上昇しちゃいました。
単行本5巻の番外編を読むとさらにミナトのことが好きになってしまいます。
マジで綿津見家はあったぇなと思いました。
最後は逃亡したヒイラギをイサザとヤチホが追い、仮面の者と戦うお話。
仮面の者はイサザと同じ石の民と契約を交わした常人でした。
『石神戦記』第5巻 P125,126より彼の剣はなぜかヤチホを斬ることができるのですが、これは石の民と契約しているからなのでしょうか?
それとも何か石の民に対抗するための技術を会得しているのか?
彼は身体に覆った石から刀身のない刀を作り、それを振るうと地面が割れるという恐ろしい技も見せました。
地中の石を操った感じはしなかったとイサザは言っていましたが、はたしてこの技は何なのか?
後々イサザも使えるようになったりするのかな?
そして彼はヤチホのことを「罪人のヤチホ」と呼びました。
ヤチホが稲見山城地下で石像になっていた姿はヤチホを拘束する刑罰だったのです。
戦場で「燎原のヤチホ」と呼ばれた彼女が一体どんな罪を犯したのか気になりますね。
この後、イサザが仮面の者に腕を斬られ、ヤチホがブチギレてしまい火熔石を操り暴れていましたが、もしかしたら過去にも同じようなことをして凄い被害を出してしまったのかも。
前回リッカやナギが話していた「日倭津國が「石の民」との約束を破ったことで争いが起きた」こととも関係あるのかな?
逃げたヒイラギは「クラの里」から脱出してきた宇迦乃サクと鉢合わせし戦うことに。
最後は領主が止めを刺すという展開は良いですね。
そして最後、サクは満身創痍で倒れるイサザを救出していました。
やっと兄弟が再会できましたね。
次回は再会した二人のお話や戦いの後始末などが描かれる感じかな?
「故郷奪還編」が終わり、新章では物語がどう展開されていくのか楽しみです。


