こんにちは、カッパ室長です。
今回紹介させていただく漫画はニチブンコミックス『ビターコネクト』の第1巻です。
『ビターコネクト』
著者:今井大輔
あるマッチングアプリでバイトした話【1/6】 pic.twitter.com/NxOoaX32dD
— 今井大輔 (@dice_k_imai) January 30, 2022
どんな内容?(ネタバレ注意)
イッチー⇔ユメ
20歳の青年イッチーはセ〇レの横で別のセ〇レを探していた。
イッチーはライフコネクト(通称:ライコネ)というマッチングアプリで「この夏だけの恋がしたい」と言う女性ユメと知り合う。
見た目も好みだが、それ以上にすぐに会えない代わりに「言葉でデートしようね!」と言ってくるところがイッチーの胸に響いた。
それ以降、会わずにメッセージだけのやり取りを続けていたイッチーはサプライズでユメの職場へ突撃する。
するとそこには…
ウノ⇔アジサイ
26歳で低収入の派遣社員であるウノは「ライコネ」を使い、副業として単発のバイトを探していた。
すると「一時間ほど話し相手をするだけで一万円」という仕事を見つけ、さっそく依頼主である58歳の高齢女性「アジサイ」のもとへ。
アジサイにウノのことを話してほしいと言われ、ウノは一時間自分のことをアジサイに話す。
しかしその内容は全部ウソ。
話し相手を募集する人が必要としているのは心地良い相手で、共感と相槌が大事だと考えているウノは本当の自分のことは話さず、どこかで聞いた話をそのままアジサイに話していた。
アジサイに気に入ってもらえたウノは再び話し相手の依頼を受ける。
聞き役になったほうがリピートもされやすいと考え、今度はアジサイの話を聞いてみることにするのだが、その内容にウノは驚愕する…
感想
この作品はマッチングアプリで出会った人々の交流を描いたヒューマンドラマです。
物語はオムニバス形式で毎話主人公は異なります。
この物語の世界では、もはやライフラインと化した最大級のマッチングアプリ「ライフコネクト」で誰とでもつながることができる時代となっています。
ライコネは男女の出会いだけではなく、売買や仕事・バイトの出会いにも活用されていてかなり便利なアプリのようです。
そのほかにも気になる相手と自分の相性を調べることができたりもするようです。
気になる相手が複数いてどちらが良いか悩んだ際はその相性を参考にしたりも出来るようです。
高度なAIだからできる技術なんでしょうね。
私たちの世界も日々AIが進化しているので、もしかしたら近い将来ライコネと似たアプリが出てくるかもしれませんね。
第1巻は第8話まであり、その中で私が特に好きだったのは第2話の「ウノ⇔アジサイ」と第6話の「ヤマムー⇔剣崎正⇔?」です。
第2話ではウノという青年が副業バイトに行った先で高齢女性アジサイと出会い、アジサイが実はウノの母親だったということを知るという内容でした。
話し相手が欲しいというのはウソで、本当はアジサイは捨てた子どもとマッチングしようとしていました。
ライコネをより正確に使用するために自身のプロフィールを事細かく入力していたことでウノは母親に見つかったようです。
ライコネのおかげで母親と再会することができたウノ、そして捨てたことを謝罪し再び親子になることができたアジサイの心温まるお話でした。
予想もできない相手と繋がることができるマッチングアプリならではの奇跡ですね。
第6話は未解決事件の犯人を追い続ける定年間近の刑事・剣崎正のお話です。
犯人を追うあまり家庭を蔑ろにしてしまった剣崎。
そんな剣崎がライコネを使ってずっと追い続けていた犯人でなく、別れてしまった奥さんと再会をするところが本当に良かったです。
そして再会した奥さんの「ライコネはお互いに会いたいと思っていないと繋がりませんから…」というセリフに感動しましたね。
奥さんのほうも別れてからも剣崎のことを想っていてくれてたといことですから。
片方が会いたいと思っていてもダメ、両方が会いたいと思っていたからこそ会うことができた奇跡なんですよね。
マッチングアプリの特性を上手く活かしたお話でしたね。
ちょっと気になったのはライコネの公式キャラが可愛い悪魔の姿だということです。
普通だったらキューピッドとかですよね。
なんで悪魔なのか。
今のところこのアプリを悪用したお話とかはないですが、そういう危険もあるよということを暗に知らせる意味があったりするのかな?
マッチングアプリによって人やモノは思わぬ形で結ばれ物語が生まれていくのがとても面白い作品です。
次の巻ではどんな人がどんな出会いをするのか、とても楽しみです。
コチラの作品もオススメ
『恋と地獄』
『パッカ』
おわり