最近ご当地マンガが人気ですね。
『翔んで埼玉』や『お前はまだグンマを知らない』などなど…
そんなご当地マンガの中でも個人的に超オススメのマンガを紹介します。
『八十亀ちゃんかんさつにっき』(安藤正基)
名古屋あるある満載で、地元の方にはもちろん、そうでない方にも楽しめる作品です。
どんな内容?
八十亀との出会い
家庭の都合で東京から名古屋に引っ越してきた高校2年生・陣 界斗(じん かいと)は東京の何不自由のない生活に飽きていて、名古屋での新しい生活に胸を躍らせていました。
しかし、陣の思い描いていた地方の姿とは違い、周りの友人たちが地方独特の食文化や方言も使わないことに失望しかけていました。
そんなとき、どこからともなく「にゃあ、にゃあ」と鳴く(泣く)声が…
鳴き声(泣き声)の正体は猫ではなく、落とした生徒手帳を探す女の子でした。
彼女は高校1年生の八十亀 最中(やとがめ もなか)。
さっきの「にゃあ」は「ない」が訛った名古屋弁だったのです。
やっと方言を使う人に出会えた陣は八十亀に興味津々。
陣は八十亀と仲良くなろうとするが、八十亀は地元をこよなく愛しており、トーキョーモンの陣に対し敵対心を抱いてしまいます。
写真部に入部
どの部活動に入ろうか悩む陣は先生に半ば強制的に写真部に入部させられてしまいます。
写真部には八十亀と只草 舞衣、部長の笹津 やん菜がおり、八十亀に敵対されながらも陣は写真部に受け入れられ、4人で活動を行うことに。
こうして陣は写真部のメンバーとともに学園生活を送りながら、
名古屋について学んでいくのでした。
ここが魅力的!
名古屋のことを面白おかしく知ることができるというのが魅力です。
「でらうま」(とってもおいしい)や「あっぱっぱー」(開けっ放し)、「しゃびしゃび」(水っぽい)など、たくさんの名古屋弁の意味も知ることができちゃいます。
「名古屋県」と言われて激怒するなど名古屋あるあるも満載です。
各キャラクターにもご当地要素があり、とても可愛いです。
八十亀は金のしゃちほこのカチューシャをつけ、只草は岐阜のさるぼぼ風帽子をかぶり、笹津は伊勢海老のようなツインテールをしています。
名古屋のことを知らなくてもこの作品は名古屋を知らない陣界斗主観で話が進むため、とても分かりやすく、新たな名古屋の一面を知ることができます。
この作品は4コマ漫画となっており、4コマ1本ごとに「やとがMEMO」という解説がついています。
そのおかげでより話が分かりやすくなっているのも良いポイント。
なんとこの作品のヒロインである八十亀ちゃんは名古屋市から「名古屋観光文化大使」に任命されています。
凄くないですか!?
マンガのキャラクターが観光大使に選ばれるほど、このマンガは名古屋愛がたくさん詰まった作品ということなんです。
そして2019年春にはアニメ化もしました。
八十亀ちゃんの声優がなんと戸松遥さん。
戸松さんは愛知出身ということもありキャラのイメージにもピッタリでした。
他のキャラの声優さんも各キャラの出身地に合わせたキャスティングとなっているのも粋ですね。
そして戸松さんが歌うアニメの主題歌「Deluxe Deluxe Happy」の歌詞を作詞したのは作者の安藤正基先生と編集担当のアダチさんなんです。
名古屋愛と乙女心がたくさん詰まった歌詞で八十亀ちゃんにピッタリの曲となっています。
この「Deluxe Deluxe Happy」のCDは『八十亀ちゃんかんさつにっき』第6巻特装版に同梱されていました。
名古屋のことを若干?ディスりつつも名古屋にしかない素晴らしさを教えてくれる唯一無二の名古屋マンガです。
おわり