カッパ室長です。
今回は少年ジャンプ+にて連載中の漫画 ジャンプコミックス『英雄機関』第4巻の見どころ紹介や感想を書かせていただきます。
※ネタバレを含むのでご注意ください。
第3巻の記事はこちら↓↓
YouTube“ジャンプラチャンネル”より
『英雄機関』
原作:蔡河ケイ
漫画:高橋アキラ
第4巻の見どころ(ネタバレ注意)
茶会へ
訓練で好成績を収めたレオニダス・タイラー(愛称:レオ)は副学長のプラウドマンから“茶会”に招待された。
さらにダヴィド・ゴルチェフスキーとルシア・フォン・ヴァイスブルグも招待され、今期トップ3が揃った。
レオに与えられた作戦は、“Tファイル”と呼ばれる重要データを手に入れるため、この茶会中にプラウドマンが所持する端末にチップを差し“バックドア”を仕掛けること。
将来の配属先希望の話をしたり、副学長室に飾られている絵画を眺めてプラウドマンの気を逸らしている間にレオは端末にバックドアを仕掛ける。
しかしプラウドマンはレオの不審な動きを見逃しはせず…
『英雄機関』第4巻 P40,41より機鎧VR戦
2クラス合同でのVR機鎧訓練が始まり、最初に成績上位4名によるチーム戦を行うことに。
レオはルシアとチームを組み、相手はダヴィドとスンジャタ・ムーサのチーム。
ルールは制限時間15分で無人島ステージで敵を2機とも撃破した側が勝利というもの。
レオは以前乗った“パーシアス”を選択し、ルシアは遠距離狙撃型の“リュドミラ”を選択。
ダヴィドとスンジャはそれぞれ近接攻撃型の“ガルーダ”と“オグン・ロア”を選択した。
今回レオはただ試合に勝つだけではなく、もう一つの作戦をこなさなくてはいけなかった。
それはユーリがプラウドマンの端末にハッキングするための時間稼ぎ。
試合を長引かせてプラウドマンの注意を引き、ハッキングに気づかせないようにすることだった。
感想(ネタバレ注意)
第4巻は副学長が持つ重要データを入手するため、レオが難しい作戦に挑んでいきます。
その際に“打倒英雄機関の同志”も判明し、協力もしていきます。
今回は機鎧での大迫力の戦闘シーンも多くて大満足でした。
まずは副学長プラウドマンとの茶会のお話から。
レオがプラウドマンの目を盗み見事端末にチップを差して作戦完了と思ったら、いきなり腕を掴まれるの怖すぎです。
というか前回も思いましたが、プラウドマンは顔が気持ち悪すぎます。
作戦がバレたかと思いましたが、チップは隠して代わりにチョコを忍ばせることで危機を乗り越えていました。
そしてこの時ついに“同志”も判明。
同志はルシア・フォン・ヴァイスブルグでした。
『英雄機関』第4巻 P46,47よりレオはユーリが見せてくれた生徒のリストにルシアの名前が記載されていなかったから彼女が同志であると見抜いたそうです。
400人全員覚えていたとか記憶力凄すぎますね。
彼女は旧世紀から続く貴族家系の人間ですが、なぜ英雄機関に敵対しているのかまだ理由がわかっていません。
家族からの命令なのか、それとも個人的な理由があるのか。
ユーリとの通信後、彼女は「謀略って大好き…!」と笑顔で言ってたし、もしかするとただ人を欺いたりするのが好きなだけという可能性もありそう。
こういう奴っていつ敵に寝返るか分からないからちょっと怖いですよね。
まだルシアを本当に信用することは難しそうです。
次にVR機鎧訓練のチーム戦。
ユーリのハッキングを成功させるため、レオたちは時間稼ぎをしながら戦っていきます。
ここで前回登場した“パーシアス”だけでなく、新たに“リュドミラ”“ガルーダ”“オグン・ロア”という機鎧が登場。
『英雄機関』第4巻 P74,75よりどれもデザインがカッコイイです。
“リュドミラ”の元ネタはおそらく「リュドミラ・パヴリチェンコ」というソビエト連邦の軍人なんでしょうね。
彼女は狙撃手で「死の淑女」や「死の貴婦人」という異名で知られています。
だからリュドミラは遠距離狙撃機になっているのだと思われます。
“ガルーダ”はインド神話に登場する神鳥がモデルのようです。
鳥のような顔立ちだし、飛んで攻撃しているのもそれっぽくて良いですね。
そして“オグン・ロア”にも元ネタらしきものがあり、オグンはアフリカのナイジェリアに暮らすヨルバ人の信仰に起源を持つ神あるいは精霊なんだそうです。
ロアもヴードゥー教に伝わる精霊の総称なんだとか。
獣足機だし、見た目もシャーマンというか民族っぽい感じがするのもそういうところを反映した結果なのかもしれませんね。
“パーシアス”もギリシャ神話の英雄が元ネタっぽいし、それぞれの元ネタを調べてみて改めて機鎧を見るのもとても面白いです。
戦闘ではレオが作戦を成功させたいという思いと、ライバルであるダヴィドに対し手を抜きたくないという思いに揺らぎながら必死に戦う様子が描かれていきます。
ダヴィドもレオの心の底に隠している本音を分かり合いたいと思っていて、果敢に攻めていてアツい展開でした。
ダヴィドはこれぞ少年漫画!というアツさを持っていますよね。
そして勝負の結果はなんとかレオたちが勝利し、ユーリのハッキングも成功で終わりました。
逃げ回っていたのも時間稼ぎと思われないようにダヴィドにフェイクの癖を覚えさせるための時間ということにしていたのもよく考えているなぁと思いました。
ユーリが手に入れたTファイルは“Traitorファイル”で英雄機関から見た反逆者のリストでした。
解析した結果、そこにはダヴィドの父ゴルチェフスキー元帥が最も警戒すべき人物と書かれていたそうです。
これは後々ゴルチェフスキー元帥が英雄機関に命を狙われる可能性が高そうですね。
それをレオたちが守り、もしくは殺されてしまい、ダヴィドもレオたちの仲間に加わるという流れかな?
ダヴィドはレオにとってライバルであり親友ポジションだから敵側には回ってほしくないですね。
恋愛パートのほうではルシアがレオに急接近したことでミレニア・ブラックウェル(愛称:ミリィ)が焦り始めている様子。
二人が会話しているのを遠くから見て魂が抜けような顔になってるのが可愛かったです。
ミリィは今回もレオの悩み事を聞いてあげていて、順調に仲を深めているようです。
でもルシアがそんな二人を陰から見て「ふーん 仲良いんだぁ…」と言ってたのがちょっと怖いですね。
今後彼女によって色々かき回されちゃうのかも。
最悪な場合だとルシアが敵に回って、ミリィを使ってレオを脅す可能性もありえますね。
そんなことにはならないと願うばかりです。
イーストポイント宇宙軍士官学校も地上訓練が終わり、次回からは月都市へ向かうようです。
プラウドマンはそこで何か仕掛けようとしています。
はたして何が起きるのか、続きが楽しみですね。
単行本第5巻は2026年2月4日発売予定です。


