カッパ室長です。
今回はマガジンポケットにて連載中の漫画 KCDX『屋根の下のアルテミス』の第1巻を紹介させていただきます。
※ネタバレを含むのでご注意ください。
『屋根の下のアルテミス』
著者:裏谷なぎ
どんな内容?(ネタバレ注意)
天才少女を卒業させるため、危うい同棲生活スタート!?
本が大好きな貧乏文系大学生の佐良木佐ノ介はバイト代を本に使いこんでしまい、寮の賃料を3ヵ月滞納してしまった結果、寮から強制退去させられてしまう。
このままホームレスだと大学も中退することになり、最悪餓死してしまうと焦った佐ノ介は卒業アルバムを開き高校の友人たちに片っ端から連絡をとってみるが誰も助けてくれない。
そんな時、いとこで高校時代の先生だった彩葉から電話が来て「ウチで先生をしてくれたら住むところを面倒見てやる」と言われる。
翌日、母校にやってきた佐ノ介が教室に入ると、そこには天才理系少女で佐ノ介の憧れの同級生だった小鉢古春がいた。
そして彩葉もやってきて佐ノ介が文系教科を教える相手は小鉢だと言い出す。
なんと小鉢は文系科目がゴミカス過ぎて高校を卒業できずに留年し続け、20歳なのにいまだに高校生のままだったのだ。
『屋根の下のアルテミス』第1巻 P26,27より佐ノ介に与えられたミッションは「1年間という期限で小鉢を高校卒業させる」こと。
あまりの出来事に困惑する佐ノ介。
しかし、小鉢の一人前の科学者になるためにも高校を卒業し大学院を出て博士号を取らないといけないという熱い思いを聞き、佐ノ介は小鉢を全力でサポートすることを誓う。
これで家賃問題も解決すると喜ぶ佐ノ介だったが、佐ノ介の引っ越し先はまさかの小鉢の家。
こうして佐ノ介と小鉢の一つ屋根の下で卒業を目指す、危うい同棲生活がスタートするのであった。
感想(ネタバレ注意)
この作品はヒロインが天才でポンコツ、高校生で20歳という普通とはちょっと違った新感覚エモラブコメとなっています。
なんだか属性てんこ盛りなヒロインですね。
この他にもオ〇パイが大きかったり、ちょろインだったりとまだまだありそうです。
留年しているおかげで20歳なのに合法的に制服着ているのも最高ですね。
そんな可愛いヒロインと一つ屋根の下で暮らすことになった主人公の佐良木佐ノ介。
本にお金を使い過ぎて家賃が払えず寮から強制退去させられるとか、コイツもけっこうな変わり者のようですね。
高校時代に憧れていた小鉢さんとの同棲ですが、彼は理性を保つことができるのでしょうか?
佐ノ介は大学の陽キャたちに「彼女だのなんだのしか頭にないのか」と言ってるくせに女の子には興味津々な様子だったから変わり者でも健全な男の子のようだし、家の中で結構ラフな服装の小鉢さんは刺激が強いのでは!?
小鉢さんが理系は天才でも文系がゴミカスなのはこれまでの人生を研究に費やし、普通の学生が送るような生活をしてこなかったことに一因があると彩葉先生は考えました。
『屋根の下のアルテミス』第1巻 P138,139よりそのため彩葉先生は同級生に勉強を見てもらうことを提案したようです。
そしてその同級生の中からなぜか佐ノ介が選ばれました。
一体なぜ小鉢さんは佐ノ介を指名したのでしょうね?
彩葉先生のいとこだから?それとも佐ノ介は憶えていないけど実は小鉢さんと佐ノ介は高校時代に何か繋がりがあったとか?
その辺りは後々明かされるのでしょうね。
佐ノ介も小鉢さんの成績を上げるにはただ勉強を教えるだけではなく、普通の学生が送ってきたような経験をし、色々な感情に言葉をつけることが必要だと感じていました。
なので今後小鉢さんには高校生らしい生活を送る、つまり青春をやり直していってもらうことになりそう。
高校生といったら恋愛も重要なイベントだし、これは佐ノ介と小鉢さんのイチャイチャも期待できそうですね。
佐ノ介が高校に通っていた頃の小鉢さんはクールな女の子というイメージが強めに描かれていましたが、現在は笑ったり泣いたり、時には悔しがったりドヤ顔もしちゃう、けっこう表情豊かな女の子なんですよね。
これは佐ノ介たちが小鉢さんは天才だからと勝手に距離を置いてしまったせいでできたイメージだったのかもしれません。
小鉢さんが孤独だったのは小鉢さんだけでなく自分達にも責任があると感じている佐ノ介は一生懸命小鉢さんをサポートしていってくれそうですね。
そして第1巻ではもう一人ヒロインが登場しました。
それは佐ノ介の大学の先輩である東雲雪那。
『屋根の下のアルテミス』第1巻 P172より彼女は授業料を払うためにバイトをしていて、佐ノ介と同じくお金のない苦学生のようです。
また東雲先輩は大学やバイト先でモテまくるほどの美人で、実は学部広報誌に小説を載せている作者「すめらぎ」でもあります。
さらに東雲先輩は佐ノ介に想いを寄せていますが、彼女は恋愛下手のようで今のところ二人は仲の良い先輩後輩という関係のようですね。
佐ノ介はすめらぎ先生の作品が大好きなのですが、東雲先輩がすめらぎ先生であることに気づいていません。
東雲先輩が正体を明かせばもっと仲良くなれると思うのですが、彼女にもプライドや恥ずかしさがあるようで正体を明かすのは小説家として賞を獲ってからと決めているようです。
第1巻のラストでは佐ノ介と小鉢さんが東雲先輩のバイト先であるラーメン屋に入ってしまい気まずい雰囲気に。
これは東雲先輩に小鉢さんとの関係を知られてしまうんでしょうね。
ラブコメの定番ともいえる恋の三角関係がさっそく生まれそう。
はたしてこれからどうなっていくのか続きが気になります。


