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【大正學生愛妻家 第1巻 あらすじと感想】健気な女中とエリート学生御曹司の身分差・歳の差婚姻譚。

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カッパ室長です。

 

今回はモーニングtwoで連載中の漫画 モーニングKC大正學生愛妻家』の第1巻を紹介させていただきます。

 

※ネタバレを含むのでご注意ください。

 

大正學生愛妻家

著者:粥川すず

 

どんな内容?(ネタバレ注意)

学生と女中の年の差新婚生活!

大正10年、東京市――。

士族のたちばな家という由緒ある立派なお屋敷で働く女中・ふき(24歳)。

ふきは19歳で結婚が決まっていたが、祝言の直前に故郷の父親が急死し、さらに多額の借金があったことが判明し、相手から婚約破棄されてしまっていた。

ふきは自分の力で借金を返済するために健気に働き続け、日々の節約ですら楽しむ境地に至っていた。

そんなある日、橘家本家の後継者となるため本家の養子として北海道へ渡ったたちばな勇吾ゆうご(18歳)が帝国第一高に進学するため東京へ戻ってきた。

ふきは勇吾が幼い頃よく世話をし懐かれていたため、戻ってくるという知らせを聞き喜んでいたが、いざ6年ぶりに再会すると姿も声も別人みたいに変わっていた勇吾に動揺してしまう。

そして勇吾のほうはふきが婚約破棄になった話を聞き、養父からの手紙に一筆を加えて父親へ渡した。

その手紙の内容は、「学校卒業後に事業の後継者となるため至急結婚をせよ」というもので、相手の条件も細かく書かれていた。

勇吾が書き足した「相手の身分は一切問わぬ事とする」という条件により、ふきは「嫁」の条件にぴったりとなった。

そして突然勇吾から「俺の妻になるか?」と言われ、ふきは混乱してしまう。

ふきは勇吾が女性の体に気安く触れたり甘い言葉を囁く破廉恥な軟派男になってしまったのでは!?と警戒する。

だがそれでも勇吾の積極的なアプローチに負けてしまい、つい勇吾の求婚に「はい」と返事をしてしまった。

『大正學生愛妻家』第1巻 P55,56より

こうしてあれよあれよという間に結婚してしまい、二人の新婚生活が始まってしまうのであった。

感想

この作品はエリート學生御曹司と苦労多き女中が紡ぐ郷愁誘う大正新婚恋愛噺です。

大正時代の恋愛のお話で、身分の差や歳の差に苦労しながらも二人で幸せな家庭を築いていくという感じですね。

 

この作品の見どころは6歳も年下の旦那様にドキドキしたり、それでも必死に支えていこうと奮闘するヒロイン・ふきの可愛い姿です。

幼い頃は泣き虫で甘えん坊な勇吾が6年ぶりに再会したらメチャクチャイケメンになっていてふきは凄く驚いていました。

さらに甘い言葉も囁き始めるので、そりゃドキドキしてしまいますね。

現代のような男女のお付き合いなどもふきは経験していないようで、男女のそういうことにも疎いようです。

名前の呼び方を変えるという話になり「あなた」と呼んでほしいと勇吾に言われて、顔を真っ赤にして恥ずかしがるくらいですからね。

そのため勇吾とイチャイチャするのはまだまだ時間がかかりそう。

また新婚生活もふきにとって大変なものになりそうです。

これまで借金を返済するために節約をしながら女中として働いていたのに、結婚したことで生活が一変してしまったのですから。

女中から御曹司の妻へと一気にランクアップしてしまいましたね。

ですが、ふきの楽しそうに節約する姿に勇吾は嬉しそうにしているし、今のふきのままで新婚生活を楽しんでいきそうです。

人間関係なども変わっていくだろうし、ふきがどう対応し、そして勇吾を支えて暮らしていくかが楽しみですね。

 

また、身分の差で周りから夫婦と見られないことに悩やんだり、ふきに好きになってもらうために一生懸命な勇吾の姿も見どころです。

立場を利用して半ば強制的に結婚させてしまったので、勇吾は今後ふきに本当に好きになってもらうために奮闘していくようです。

勇吾は幼い頃からふきのことが大好きでたくさん愛情表現しているのですが、ふきはそれが冗談だと思っているみたいです。

そりゃこんなイケメンがいきなり年の離れた女中に「結婚しよう?」なんて言ってきたら冗談だと思ってしまいますよね。

ふきに自分のことを好きになってもらい「本当の夫婦」になることが勇吾の今の目標みたいですね。

お互いが本当に愛し合うまでは♡♡♡もなしみたいです。

これは我慢するのが大変そうですね。

また、そのことをふきに伝えていないせいで、ふきのほうも勇吾が夜自分に触れてこないことを悩んでいました。

こういう小さなすれ違いからも何か問題が起きてきそうで楽しみです。

 

そして勇吾は周りからふきと自分では夫婦に見られないことに悩んでいます。

『大正學生愛妻家』第1巻 P141,142より

年が離れているし、ふきが女中の格好のままだからしょうがないと言えばしょうがないのですが…

ふきもそのことを自覚しているから気にしてはいないようですが、勇吾はそれじゃ嫌なんでしょうね。

ふきと自分が釣り合っていて誰が見ても幸せそうな夫婦に見られたいようです。

そうするためにこれからどんな努力をしていくのか、ふきに着飾ってもらったりするのかもしれませんね。

あと、結婚したことで学校生活でも何かトラブルが起きるかもしれませんね。

 

これから二人がどんな困難を乗り越えて幸せな夫婦になっていくのか。

続きが楽しみです。

 

単行本第2巻は2025年5月23日頃発売予定です。

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