本日は仕事にも恋愛にも悩む大人のラブストーリーを紹介します。
『冬物語』『電車男』などで知られる原秀則先生の新作です。
『しょうもない僕らの恋愛論』(原 秀則)
どんな内容?
主人公はデザイン会社に勤める筒見拓郎。
ある日、いつも通り仕事を終え、呑みに行こうと電車に乗っているとフェイスブックの友達申請がきたことに気づきます。
友達申請を送ってきた相手はなんと二十年前、拓郎が好きだった女性、谷村安奈だったのです。
なぜ今頃になって…
だが翌朝、友人から拓郎に一本の電話がきます。
「安奈ちゃんが亡くなった…」
昨日フェイスブックの友達申請が来たばかりなのにと信じられない拓郎でしたが、杏奈の葬儀に行き、現実なんだと思い知らされます。
葬儀場から出ると後ろから声をかけられ、振り向くとそこには安奈とそっくりの少女が立っていました。
「谷村くるみです。谷村安奈の…娘です。」
彼女は拓郎に何か話そうとしましたが、葬儀場の係りの人に呼ばれ、その場から去っていきました。
その後、友人たちと飲み、帰宅中に拓郎は過去のことを思い出し、
「何年かぶりに現れて、いきなりこんな消え方をして、これってあの時の仕返しなのか…。」
と、考えていました。
それから三か月後。
拓郎の家に谷本くるみが訪れるのでした。
ここが魅力的!
40代で仕事も恋愛も迷う主人公と20年前好きだった女性の娘、高校時代の同級生とのトライアングラーな恋愛物語。
くるみは母・安奈が好きだった拓郎が気になっているみたいですね。
そしてなぜ母の前から姿を消したのかを聞きに来ました。
拓郎と安奈は大学で出会い、一緒にバンドを組んでいて、拓郎は安奈から最後のライブが終わったらいつもの店に来てほしいと言われていたのにそこには行かなかったのです。
それ以来会うことはありませんでした。
押しの強いくるみに圧倒されながらも、安奈の面影を見てしまう拓郎。
また、高校時代の同級生・森田絵里は高校のころから変わらず仲の良い友人で、お互い結婚していないこともあり、周りから結婚しちゃえと茶化されています。
絵里は高校のころから拓郎のことが好きでしたが、気持ちを伝えてダメだった時のことを考えてしまい、いまだに告白できていないのでした。
安奈の死をきっかけに3人の思いが動き出し物語は進んでいきます。
この先どうなるのか今後の展開が楽しみです。
仕事にも恋愛にも悩む大人のラブストーリーが読みたい人はぜひ読んでみてください。
おわり