カッパ室長です。
今回はマンガUP!で連載中の漫画 ガンガンコミックスUP!『あなたのお城の小人さん ~御飯下さい、働きますっ~』の第1巻を紹介させていただきます。
※ネタバレを含むのでご注意ください。
『あなたのお城の小人さん ~御飯下さい、働きますっ~』
原作:美袋和仁・п猫R
漫画:栗原一実
どんな内容?(ネタバレ注意)
小人のような可愛い女の子が異世界を駆け回る!!
大きなお城の片隅で、小さな子供が力尽きようとしていた。
元日本人でアラサーOLだった相模千尋は仕事帰りに事故に遭い、この子供の意識の中で目覚め、どんどん弱って死にそうなこの子を励ましていた。
しかし子供の意識は死んでしまい、代わりに千尋の意識が表に出てきた。
この子供のおぼろげな記憶をたどると、両親は国王夫妻でこの子は第8王女。
なのに育ててくれたメイドにこの場所に放置され、まだ2、3歳ほどだったこの子本来の意識は死んでしまったのだ。
このままでは体のほうも死んでしまうと危機感を覚えた千尋は「…死んでたまるかっ!!」と水や食料を求めてお城を這いずり回る。
そして千尋は厨房で優しい料理人・アドリスに出会い、食料を分けてもらう。
その後、階段下のデッドスペースを拠点として生活を始めた千尋は、「御飯下さい。働きますっ!」とアドリスに言って厨房の手伝いをさせてもらうことに。
転生前の記憶で包丁なども使える千尋はしっかりと仕事をこなしていく。
たいした食事でもないのに嬉しそうにする千尋を見て、アドリスはなんとかしてあげたいと料理長のドラゴに相談をしてみる。
ドラゴに会った千尋は今まで親やメイドに放置されていたことを打ち明けると、ドラゴは千尋を我が子に迎えると言ってくれた。
なんて良い人達に出逢えたんだろうと涙を流す千尋は、彼らのために自分に何ができるだろうと考え、自分の御飯の分は働こうと再び厨房の手伝いを始める。
こうして千尋についたあだ名は「小人さん」。
小人さんは今日も元気に城の中や森や世界を駆け回っていく。
しかし、彼女の金色の瞳には、世界の未来を左右する大きな秘密があった!
感想
この作品は異世界の幼女の体に転生した元アラサーOLの主人公が猪突猛進にお城を走り回る、悲喜交々が織り成すドタバタアドベンチャーです。
物語は主人公・千尋が死にかけの状態から始まります。
目覚めたらいきなり衰弱死寸前とかハードモードすぎますね。
しかし優しい人達に助けてもらい、千尋は異世界で生活できるようになっていきます。
今のところ良い人たちしか登場していなくて本当に優しい世界だなと思いました。
特に料理長のドラゴ。
千尋の話を聞いて一切悩むこともせずに自分の娘にするとか器がデカすぎます。
というか可愛い千尋にデレデレになっているのが面白いですね。
千尋はドラゴだけでなく厨房の皆から「小人さん」という名のアイドルになっていました。
そして千尋は転生前は珠算2級で暗算が得意だったこともあり、難しい計算を暗算で解き執事のナーヤや獣人メイドのサーシャを驚かせていました。
それでもあるがままを受け入れてくれるナーヤたちもまた良い人すぎます。
千尋は今後も転生前の記憶を使って今の生活をより良くしていってくれそうです。
第1巻ではまず蜂蜜を手に入れるため行動します。
この世界にはまだ砂糖がなく、蜂も大きくて凶暴なため蜂蜜も希少なものだったのです。
千尋が蜂蜜を手に入れ、地球にあったスイーツを再現していく感じになりそうですね。
あとこの物語の重要な点は千尋が国王夫妻の子供だということ。
最初は小汚くて分かりませんでしたが千尋は髪は金色で、金髪は王家の血を引く者の証なんだとか。
一体なぜ千尋は捨てられたのか。
これは国王夫妻の指示なのか、それともメイドの独断なのか。
メイドが勝手にやったことなら国王夫妻が子供がいなくなったことに気づいて大事になるはずだし、何か理由があって国王夫妻が捨てた可能性が高そうですね。
早く真相が知りたいです。
また、千尋には“金色の魔力”があるそうで、それは数百年に一度生まれる“金色の王”の証なんだそうです。
千尋の魔力があれば森の主とも契約ができて国が安泰となるため、千尋は最重要人物であり最重要国家機密な存在になるそうです。
今のところは森の主であるクイーン・メルダという女王蜂と仲良くなり蜂蜜をもらえる程度ですが、この先千尋の金色の魔力で世界を救うことになっていきそうですね。
ということは今後は千尋は国のゴタゴタに巻き込まれていく感じになりそう。
国王陛下の4番目の弟であるロメール・フォン・リグレットにも千尋の存在はバレてしまったし、これからどうなるのか楽しみです。