ファンタジー

【異世界薬局 漫画 感想と各巻のあらすじ】現代薬学で異世界の医療を変える!!

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

こんにちは!

最近、異世界モノにハマっているカッパ室長です。

今回はComicWalkerニコニコ漫画にて連載されているMFコミックス『異世界薬局』を紹介させていただきます。

 

異世界薬局

著者:高野聖
原作:高山理図
キャラクター原案:keepout


どんな内容?(ネタバレ注意)

現代薬学で間違いだらけの異世界医療を変える

20XX年 日本―

国立T大学大学院の薬学研究科の准教授を務める薬谷やくたに完治かんじは、31歳ですでに難病に有効な新薬をいくつも生み出し、創薬の分野では世界トップクラスの研究者だった。

しかし、薬谷は研究に没頭するあまり志半ばで過労死してしまう。

気がつくと彼は異世界で宮廷薬師の名家ド・メディシス家の次男、ファルマ・ド・メディシスに転生していた。

 

転生前のファルマが雷に打たれた時に、両腕に「薬神やくしんの聖紋」と呼ばれる形(リヒテンベルク図形)の傷が出来たことから、ファルマは召使いの少女・シャルロットに拝まれたり、家庭教師のエレオノールから薬神の生まれ変わりだと恐れられたりしてしまう。

実際、ファルマの使える神術が水属性から無属性に変わり、神力計が振りきれるほどの量の神力を手に入れていた。

さらに、ありとあらゆる物質を左手で生成し右手で消去できる、いわゆるチート能力も身についていたり、見た相手の患部が光って見えたり、ファルマ自身の影が無いなど、人外染みた変化が起こっていた。

 

ファルマはこの世界の医学書を読み、この世界では祈祷に占星術、数秘術など地球でいう中世レベルの誤った治療法が蔓延していることを知る。

この世界での自分はおそらく「異端」であることを自覚しつつも、ファルマは自身に与えられた能力と前世で培った現代薬学の知識を活かして異世界の治療法を正して医薬を普及し、大勢の人々を救おうと立ち上がるのであった。

感想

この作品は有能な若き薬学者が異世界に転生し、薬学の知識とチート能力を使って異世界の医療を変え、人々を救っていく物語です。

転生と言いますが、異世界で新たな命として生まれるのではなく、その世界で今まで生きていたファルマの体に薬谷完治の魂が宿ったので、憑依に近い感じですね。

そのため、雷に打たれる前と後でファルマの性格も変わってしまっているようが、周りの人はあまり気にしていないようです。

ファルマが与えられたチート能力はあらゆる物質を生成する左手と物質を消すことができる右手です。

この能力によってファルマはこの世界ではまだ発見されていない物質を生成し、新薬を作り出していきます。

ファルマはこの能力を使って皇帝の病を治し、褒美として帝都に薬局を開くことができました。

前世の薬谷完治も考えていた「町の薬剤師になる」という夢をさっそくかなえていますね。

しかし、前世で過労死してしまったため、今回は無理せず生きていこうと考えているのですが、それは今のところ上手くいっていないようです。

薬局の仕事も忙しく、さらに黒死病などの恐ろしい病気に対抗するため、ファルマはいろんな所へ飛び回っています。

もしかしたら前世よりも無理してるんじゃないですかね?

はたしてファルマが無理をしなくてすむ世界にすることはできるのか。

 

ファルマは転生によって普通の人間ではなくなっているようです。

自身の影が無くなり、神力も神力計が振りきれるほどの量になっていました。

守護神にしか扱えない薬神杖も持てることから神官長サロモンがいうようにファルマは薬神なのかもしれませんね。

その場合、神とその化身がこの世に現れるのはほんの束の間だとサロモンが言っていましたし、ファルマはこの世に長くいられないかもしれません。

ファルマはこの世界にとってどんな存在なのか、その謎が明らかになる日が待ち遠しいです。

 

この作品のヒロインはファルマの家庭教師のエレオノール(通称:エレン)とド・メディシス家に仕える召使いの少女シャルロット(通称:ロッテ)の2人のようです。

どちらが正ヒロインなのかは今のところまだわかりません。

原作小説ではわかるのかな?

私個人の予想ではエレンのほうが正ヒロインなのかなと思います。

ファルマの異変にいち早く気づいたのもエレンだったし、最初はファルマのことを恐れていましたが、今はファルマの良き理解者になろうとしてくれています。

パートナー感がとてもありますね。

何より第1巻でファルマがエレンに「君が必要なんだ!!」と言ったことです。

これはエレンの知識が必要という意味で言っていたのですが、これは後々「知識だけでなくエレンのことが必要なんだ」とファルマが告白するための伏線なんじゃないかと勝手に想像しています。

ロッテも可愛くてファルマのために一生懸命働いてくれますが、ロッテはファルマにとってはブランシュと同じく大事な妹のような存在な感じがしますね。

ファルマがエレンの美貌にドキドキしているシーンも多いし、今は正ヒロイン争いはエレンのほうが一歩リードしている感が強いと思います。

今のところファルマの恋愛については描かれていないので、これからどうなっていくのかも楽しみなところです。

各巻のあらすじ紹介

第2巻


病に伏す女帝・エリザベート二世の診察のため父・ブリュノとともに宮殿へ赴くファルマ。

そこでファルマは皇帝の病気が「白死病」であることを見抜き、誰もが治療を諦める中、皇帝を助けるためブリュノを説得し、「白死病」の特効薬をつくりあげる。

皇帝を新薬で治したファルマは、その褒賞として薬局の勅許を皇帝からたまわることに。

そしてファルマはエレン、ロッテの協力のもと、庶民に向けた理想の薬局「異世界薬局(DIVERSIS MUNDI OF PHARMACY)」を立ち上げるのであった。

しかし、庶民は勅許印に警戒したり、店主が子供ということもあって、なかなか来店してもらえず。

そこでファルマは母・ベアトリスのアドバイスを受け、化粧品を販売してみることに…

第3巻


盛況となった「異世界薬局」に怪しい影が…

異世界薬局のことをよく思わない薬師ギルドが、営業妨害をしてやろうと薬局に無人の荷馬車を突っ込ませてきた。

薬局の修善作業に追われるファルマにさらなる問題が…

浜辺に遊びに行ったときに、波にさらわれてしまった妹・ブランシュを助けるために神力を使ったファルマ。

神殿がその異様な神力の痕跡を見つけ、ファルマは悪霊だと断定されてしまう。

そしてファルマの前に神聖国異端審問官が現れ、ファルマを捕らえようとしてくるのであった。

第4巻


帝都の平民を相手にする薬師ギルドはファルマを敵対視し、異世界薬局の薬を取り扱おうとはしなかったが、庶民は良く効く異世界薬局の薬を求めていた。

異世界薬局のお客は増える一方で、ファルマとエレンだけではさばききれなくなりつつあった。

そのためファルマはしがらみのない新しい調剤薬局ギルドを立ち上げることにする。

そしてファルマに娘を助けてもらい、薬師ギルドに異世界薬局の素晴らしさを伝えようとしてギルドを追い出された薬師ピエール。

彼はファルマに誘われ、新たなギルド「調剤薬局ギルド」に加盟し、異世界薬局提携一号店を開くのだった。

第5巻


ノバルート医薬大から兄・パッレが帰省し、ブランシュやロッテはパッレの熱血すぎる指導から逃げまわる日々を送っていた。

ファルマもパッレに自分が異世界薬局の店主であることを必死に隠し通していた。

ある日、ファルマはパッレとともに帝都の守護神殿に行く。

そこでファルマは神官長サロモンからこの世界には《悪霊》が存在し、ファルマから《聖域》が発生していて、周囲の人々を守っているという事実を知らされるのであった。

その後、ファルマはパッレから隣国の植民地で流行性の奇病が発生したという話を聞く。

パッレから送られてきた微生物のスケッチを見てファルマは驚愕する。

それは地球でも歴史上幾度も猛威を振るい、現代でもなお撲滅されていない「ペスト菌」だった。

第6巻


サン・フルーヴ大市を目前に、隣国の植民地で猛威を振るったペスト菌は、各国から届く荷物に紛れて帝都に上陸しようとしていた。

ファルマはエレンとともにマーセイル港で検疫を開始するが、長時間船上で待たされて船員たちが文句を言い始めてしまう。

そんなとき、ある人物が現れて…

検疫は上手くいくかと思われたが、密入国者によってエスターク村で発病者が現れてしまう。

ファルマはエレンにマーセイル港での検疫を任せ、エスターク村へ行き、ひとりでも多くの命を助けるため診察を開始する。

第7巻


黒死病の魔の手がついに帝都へ!!

隣国の運搬人と聖騎士が帝都の城門を強行突破し、積み荷の中から黒死病に感染した「白いリス(モモンガ)」を解き放ってしまう。

帝都で検疫を任されたピエールたちや帝都の騎士たちは感染の拡大を防ぐことに尽力する。

そして皇帝やブリュノたちのほうではこの騒動を起こした黒幕についての話し合いが始まっていた。

「黒死病」の性質をよく理解している者でしかこの計画は立てられないとブリュノは言い、ブリュノにはその人物に心当たりがあった。

その人物はかつて「毒」の研究をおこない、ノルバート医薬大学を追放された忌まわしき薬師だった…

第8巻


黒死病編、クライマックス!!

帝都に帰還したファルマが目にしたのは、黒死病騒動の黒幕であるカミュに襲われ、薬局に倒れ伏すロッテとセドリックの姿だった。

人々に甚大な被害をもたらしているにもかかわらず、ペスト菌の拡散を「実験」と称するカミュに対し「それは実験じゃない、科学への冒涜だ!!」とファルマの怒りが爆発する。

怒りで頭が真っ白になった瞬間、ファルマの体に薬神紋を通じて膨大な力が流れ込み、まるで自分のではない悪霊の消失を望む別の誰かの意志が働き、ファルマの全力がカミュにとどめを刺す。

こうしてファルマたちの長い2日間の戦いは終わり、平和を取り戻した街で大市が開催されるのだった。

第9巻


「温泉につかってのんびり―」

そんなファルマの一言で帝都にテルマエ《帝都浴場》が造られてしまった。

さらには皇帝陛下と混浴!?

ファルマの「目立たずのんびり」な第二の人生計画はどんどん崩れていくのであった。

ロッテは趣味の絵画が陛下に気に入られ宮廷画家の見習い候補へと大出世。

そんな中、宮廷工房では筆頭肖像画家ダレ男爵が《悪霊》に憑かれてしまい引退するという話が出てきて…

第10巻


マーセイル領に巨大な製薬工場を設立したファルマ。

工場見学の際、黒死病騒動の時に出会った医療神官の人たちとの再会もあり、ファルマの製薬への思い入れはますます強くなった。

また、200人もいる職員の健康診断をしたり、写真機を使って職員証を作ったりと、ファルマは現代式経営を積極的に取り入れていくのであった。

その後、ファルマは《薬神》の伝承について話を聞くためサロモン神官長のもとを訪る。

そこでファルマは前世の自分「薬谷完治」の職員証がこちらの世界の三千年前の地層から発掘され大秘宝として扱われていることを知るのであった。

原作小説はコチラ