こんにちは。
カッパ室長です。
今回はビッグコミックスの『しょうもない僕らの恋愛論』第6巻を紹介させていただきます。
※ネタバレを含むのでご注意ください。
『しょうもない僕らの恋愛論』第5巻の紹介記事はコチラ↓↓
『しょうもない僕らの恋愛論』(原 秀則)
【最新刊本日発売!】
『しょうもない僕らの恋愛論』第6集 原秀則ミドルエイジラブストーリー、完結!
拓郎の優柔不断な態度にしびれを切らした絵里は、別れを告げる。
それから数年が経ち、くるみは大学生に。新たな関係で始まる恋物語とは…!?試し読み→https://t.co/wzAoFhdrzO pic.twitter.com/PWII2AGg9u
— ビッグコミック編集部 (@bigcomic_mg) April 30, 2021
第6巻の見どころ(ネタバレ注意)
再会
拓郎と絵里が別れて数年後。
くるみは美大には合格できず、一般大学に進学し学生生活を満喫していた。
拓郎のほうは絵里と別れて以来、どこか抜けた感じになってしまい、いまだ独り身で仕事に明け暮れていた。
ある日、マスターの店で酒を飲んで酔っ払った拓郎は帰りに転んで右手骨折、顔面打撲、左足捻挫の大怪我を負ってしまう。
出版社でバイトをしているくるみは偶然拓郎がケガをしたことを聞いてしまい、拓郎の様子を見に行くことに。
そこでくるみは拓郎と再会し、拓郎が絵里と別れたことを知るのだった。
告白、そして…
ケガをしている拓郎の仕事を手伝うことになったくるみ。
再び拓郎と一緒に過ごすことができるようになり、くるみの気持ちは高まっていく。
しかし、拓郎が以前と違ってそっけない感じになっていることにくるみは違和感を感じていた。
モヤモヤしたまま数日が経ち、拓郎の手伝いも最終日となった。
くるみは友人から「告白るしかないね!くるみのその想いが実ろうと散ろうと…ちゃんと完結させないと…」と言われ、拓郎にもう一度自分の気持ちを伝えることを決意する。
仕事が終わり、そしてくるみは拓郎に尋ねる。
「筒見さんはあたしのことどう思ってますか?
あたしは好きです…筒見さんが好きです…
筒見さんは…あたしのこと好きですか?…」
その言葉を聞いた拓郎は微笑んだ後、何も言わずにくるみをマスターの店まで連れていく。
そして料理を食べ始めたとき、拓郎はくるみに話し始めるのだった。
「この料理…初デートの時と同じなんだ…
安奈…君のお母さんと…
安奈は…あの日からオレの中にいるんだ…今も、ずっと…
だから…君と最初に会った時から…君の後ろに安奈を見てた…
これがオレの気持ち…… 君への返事だ…」
感想
この第6巻で『しょうもない僕らの恋愛論』も完結となりました。
なんだかあっという間な気がしますね。
第6巻は拓郎と絵里が別れ、数年経った頃から始まります。
くるみも大学生となり、拓郎のことを忘れられずにいながらも、色んな男性と仲良くなっていたようです。
しかしどれもうまくはいかず、残念な恋に終わっていました。
そして拓郎のほうも絵里と別れてから、仕事一辺倒で小汚いおじさんになり果てていました。
そんな拓郎が大怪我をしたことを聞いたくるみがやってきて2人は再開を果たします。
これは流れ的に2人が結ばれるのかな?と私は思っていました。
しかし予想は外れ、拓郎はくるみをフッてしまいました。
なんと拓郎は最終的に誰とも結ばれることなく物語は終わってしまうのです。
そして拓郎以外のキャラはみんな結ばれるという…
でも人生そんなにうまくいくというわけではありませんし、これはこれでリアルな恋愛っぽくて良い終わり方なんじゃないかと思います。
拓郎は口ではくるみではなく安奈を見ていたと言っていましたが、ちゃんとくるみのことも好きだったようです。
しかし自分に縛られず新たな一歩を踏み出してほしいという気持ちで拓郎はくるみをフッたんだと感じました。
そのおかげもあってか、その後くるみは悠と結ばれ、拓郎とは良き仕事相手という関係になることができたようです。
絵里も拓郎と別れてから部下の男性と付き合うようになります。
2人でデートする姿を見たマスターが楽しそうな絵里の顔を見て笑顔で「幸せそうでよかった…」と言っています。
みんな色々あったけど、しっかり新たな一歩を踏み出せているようで、読んでいて嬉しい気持ちになりました。
この作品を読んで私は、恋愛では良いことも悲しいこともあるけれど、その一つ一つをしっかり思い出に残して、その思い出を糧にこれからも生きていこうという気持ちにさせてもらいました。
最後の拓郎の「そのしょうもない想い出が今日もまた増えた… そしてそのページを時々めくりながら… オレはこれからも生きていく気がする…」という言葉は心に沁みますね。
ちょっと大人な恋愛漫画が読みたい人、仕事と恋愛の両立で悩んでいる人にぜひ一度読んでもらいたい作品です。
おわり