本日は純度100%の甘々なラブコメを紹介します。
『スローモーションをもう一度』(加納梨衣)
全7巻
どんな内容?
二人の秘密
高校では「ダサいやつ」になってはいけない。
そう理解した高校1年生の大滝くんはクラスのイケてるグループに属し、自分の秘密は誰にも話さず学校生活を送っていました。
彼の秘密、それは80年代の歌やアイドルが大好きということ。
ちょこちょこお金をためては古い雑誌やCDを集めて一人で楽しんでいました。
大滝くんは小さいときに周りの人に自分の好きなものを教えても理解されず孤立してしまったため、高校では人の輪から外れないよう本当の自分を隠して過ごしていました。
ある日、大滝くんの机の中から中森明菜のブロマイドが入っていました。
隣の席の女の子・薬師丸さんにブロマイドについて聞いてみるが逃げられてしまいます。
放課後、先生に頼まれ薬師丸さんの忘れ物を家まで届けることに。
家を訪ねると家の離れから中森明菜の『少女A』を歌う薬師丸さんの声が聞こえてきます。
そこには80年代のアイドルの衣装を身に纏った薬師丸さんがいました。
同じ趣味を持った同世代に出会い、はじめて人といて楽しいと思った大滝くんでした。
惹かれ合う二人
翌日、もう一度薬師丸さんに話しかけようとするが逃げられてしまう大滝くん。
そして昨日薬師丸さんに忘れ物を渡すことを忘れていたため、大滝くんは放課後に薬師丸さんの後をつけることにします。
80年代のグッズがそろうお店でおもちゃを嬉しそうに買っている薬師丸さんを見て大滝くんは一緒に遊ぼうと誘います。
お互い共通の趣味で遊ぶ相手がいなかったため、お互いに意識し始めます。
大滝くんはもっとこんな風に二人で遊びたいと思い、さっきのお店でポケベルをレンタルし、薬師丸さんに手渡すのでした。
ここが魅力的!
表紙の昭和臭さからもわかるように、ちょっと古臭い恋愛物語です。
でもその古臭さがとても良いんです。
サブタイトルも『探偵物語』や『セーラー服を脱がさないで』など80年代にまつわるものからとられています。
80年代の歌やアイドルに詳しい人がこのマンガを読むととても懐かしい気持ちになると思いますよ。
詳しくない人でも大丈夫。
純度100%の甘々なラブコメ展開を楽しむことができます。
とにかくニヤニヤするシチュエーションがてんこ盛りのこのマンガ。
ヒロインの薬師丸さんも普段は前髪が目まで隠れるほどの地味な女の子だけど、実はとても可愛い女の子だったというベタな感じ。
このベタな感じが今では逆に新鮮な感じがして面白いんです。
タイトル通りスローモーションに進んでいく二人の関係。
ピュアな高校生の恋愛漫画をお探しの方は是非手に取って読んでみてはいかがでしょう。
おわり