今回紹介する作品は「シングルママ」×「就職浪人フリーター」の恋の物語です。
『君のお母さんを僕に下さい!』(田澤 裕)
どんな内容?
主人公は会計士を目指す就職浪人生の石塚稜(いしづか りょう)。
現在はリサイクルショップでアルバイトしながら会計士試験に向け勉強に励んでいます。
そんな彼は同僚の未亡人で一児の母である立花夕月(たちばな ゆづき)に想いを寄せています。
一目惚れして半年、時は満ちたと稜はこの日、夕月に告白することを決意します。
向こうも自分に心を許していると勘違いをする稜は店長や同僚の反対の言葉には聞く耳を持たず、仕事終わりに夕月に告白をします。
「ずっと好きでした。結婚を前提に付き合って下さい」
しかし結果は、
「ごめんなさい」
あえなく玉砕。
その後、職場で顔を合わせづらくなってしまう稜。
しかし、この出来事がきっかけで稜はいかに自分勝手だったか、彼女や彼女の子供について考えていなかったかを思い知るのでした。
店長の計らいで仲直りが出来た稜は、本当の意味で夕月を支えられる人間になるため努力すること、そしてその時はもう一度夕月に想いを伝えようと心に誓うのでした。
ここが魅力的!
この作品は就職浪人のフリーターがシングルマザーに恋をするラブストーリーとなっています。
かなり無謀な恋の物語ですよね。
コミックの帯に「ご褒美(⁉)多めの優しくされたいラブストーリー」と書かれていたので、ちょっとエッチな内容なのかなと思いましたが、実際はとても純情なラブコメでした。
主人公の稜は最初からヒロインである夕月に振られてしまいます。
それもそのはず。
稜はこの時自分のことしか考えておらず、夕月が何を第一と考えているのか、そして稜が大好きな夕月の笑顔の源が何なのかを全く理解していませんでした。
そのため「年の差も過去も子供も関係ない」なんて言葉が出てしまい、夕月から「フリーターに子供が養えるの?」と厳しく返されてしまいます。
全くその通りですね。
その後、稜は女性としての夕月だけでなく、母親としての夕月についてもしっかり考えるようになり、本当の意味で夕月を支えられる人間になるため、変わっていこうと奮闘します。
とあることがきっかけで夕月の息子・朝陽(あさひ)とも仲良くなる稜。
よくよく考えたらこの漫画のタイトルの「君のお母さんを僕に下さい!」って稜が朝陽に言うセリフですよね。
今後、稜と朝陽の関係性もどうなっていくのかとても気になりますね。
この漫画は夕月の母性もとても魅力的でとても可愛いです。
試験勉強や残業のせいで上手く眠れない稜に子守唄を歌ったり、オヤスミのだっこや良い子良い子など。
そりゃこんなことされたら好きになりますって。
夕月の子育てに一生懸命で時々スキがある感じがとても良いです。
なんでも一人で頑張りすぎる夕月にもっと甘えてもらえるように稜も頑張っていきます。
はたして稜は夕月を支えられる人間になってもう一度告白し、結婚することができるのか。
今後も見逃せません。
良い最終話だとコメントいただきまくった連載第一話です pic.twitter.com/SrXxIjbzaj
— 田澤裕@君のお母さんを僕に下さい!1巻発売中! (@kimihahak) October 2, 2019
おわり