今回紹介する作品は「高校演劇」の漫画です。
主人公は役者ではなく、脚本家。
『まくむすび』(保谷伸)
どんな内容?
仙台星見高校に入学した土暮咲良(つちくれ さくら)。
小さな頃から漫画を描くのが大好きな女の子でしたが、友人からの「ぜんぜんわかんないや」というたった一言の感想にショックを受け、それ以降、自分の書いた漫画を誰にも見せなくなってしまいます。
咲良は高校に入ってからはもう漫画を描かないことを決めていました。
がしかし、咲良はなぜか処分するはずだった黒歴史の創作ノートを学校に持ってきてしまったのです。
誰にも見られないように早急に処分しようと職員室にあるシュレッダーを借りに行きますが、そこで先生にノートを没収されてしまいます。
先生に処分してもらえることを願う咲良。
そして数日後の新入生歓迎会。
様々な部活動紹介を見ていると最後に「演劇部」の紹介が始まります。
咲良は演劇部が始めた演目を目にし、動揺します。
そう。
演劇部が演じているのは、数日前処分できなかった咲良の漫画。
咲良がみんなに描き届けたかった世界がそこにあったのです。
ここが魅力的!
この作品は主人公が所属する仙台星見高校演劇部が”文化部のインターハイ”とも言われる「全国高等学校演劇大会」を目指す物語です。
星見高校の演劇部員は現在、以下の6名でそれぞれ”部名”という部活内で呼び合うニックネームをつけられています。
むすび(1年生)
主人公の咲良。
脚本家志望。
ジャス子(2年生)
演劇部のエース。
演劇に対しての熱意が異常なほどの演劇バカ。
ママ先輩(3年生)
演出や照明を担当。
みんなを支える包容力の高い優しい先輩。
ボーズ(2年生)
音響担当。
音響担当という以外まだ謎が多い先輩。
いもに(1年生)
役者。
新入生歓迎会の演劇に感動し入部した真面目な性格の女の子。
リューグー(1年生)
役者。
お菓子に釣られて入部したゆるいテンションな女の子。
この役者3名、裏方3名で演劇をおこなっていきます。
主人公は役者ではなく、脚本家という裏方なんですね。
ちょっと意外でした。
あと髪型が猫耳みたいなクセッ毛で可愛い。
他のメンバーも個性的でとても面白いです。
個人的にはボーズがどんな子なのか早く知りたいです。
演劇の内容も”創作”という自分たちで1からすべて作るオリジナルの戯曲です。
このオリジナル戯曲がまた面白いんです。
演技の描写が本当に上手で、読んでいるとこちらも演技に引き込まれていきます。
この戯曲も作者が考えているのでしょうか。
だとしたらストーリー以外にも物語を考えなくてはいけないのでとても大変ですよね。
第1巻ではメンバーは5月に開催される「あおはるマルシェ」という他校との合同発表会に向けて練習を開始します。
むすびも発表会に向け、脚本を書くのですが上手くいかず…
最後に
今回は青春高校演劇部活物語『まくむすび』を紹介させていただきました。
演劇に詳しくない人が読んでもとても楽しめる作品です。
そして、この漫画を読むと演劇を実際に観てみたくなりますよ。
気になった方は是非手に取って読んでみてください。
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おわり